
東京都は9月12日、環境政策に関する目標や取り組みを紹介する冊子「環境先進都市・東京に向けて CREATING A SUSTAINABLE CITY」を作成し、ホームページで公開した。
この冊子は、「スマートエネルギー都市の実現」「持続可能な資源利用の推進」「生物多様性の保全と緑の創出」「快適な大気環境への取組」の4項目にかかわるものを中心に、都の環境政策を都民により身近に感じてもらえるよう、写真やイラストを使ってわかりやすく紹介している。また、同時に英語版も作成し、フランス語版も10月中旬頃公表する予定。
このうち「スマートエネルギー都市の実現」は、「東京のグリーンビルディング施策」「暑さ対策の推進」「再生可能エネルギーの導入拡大」「水素社会実現に向けた取組」についてまとめている。
なかでもグリーンビルビルディング施策では、大規模事業所を対象とした「キャップ&トレード制度」、中小規模事業所を対象とする「地球温暖化対策報告書制度」、新築・増築する建築物を対象とした「建築物環境計画書制度」を取り上げている。
「持続可能な資源利用の推進」では、食品ロスの削減や使い捨て型ライフスタイルの見直しなど資源ロス削減をはじめ、焼却灰のリサイクルなどエコマテリアルの利用促進等の取り組みについてまとめている。
2020年目標・2030年目標を設定し施策を展開
都では、2020年と2030年をターゲットとした環境政策目標を設定し、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会とその後を見据えた先進的な環境・エネルギー施策を展開している。
冊子の冒頭では、都の環境関連データや2020年目標・2030年目標を図で紹介している。
2020年度の目標では、都有施設におけるLED照明普及率をおおむね100%(高い省エネルギー効果が見込まれる使用時間の長い照明器具や都民の目に触れる機会の多い場所を対象とする)、レジ袋の無償配布ゼロを掲げている。
2030年度の目標は、2000年比で30%の温室効果ガスの削減(2015年度速報値:6.3%増加)、2000年比で38%のエネルギー消費量の削減(2015年度速報値:21.5%削減)、再生可能エネルギーによる電力利用割合30%程度(2015年度は11.1%)などとなっている。
https://www.kankyo-business.jp/news/015623.php?cat=p-saving
【参考】
- 東京都 - 「環境先進都市・東京に向けて CREATING A SUSTAINABLE CITY」を作成しました!